《兵庫県治山林道協会の林道を利用した森林ツーリズムの取り組みについて》
「100年の森林事業」は、「100年の森林創造事業」と「森の学校事業」の2つの事業により構成され、「100年の森林創造事業」は、個人所有の森林を10年間村役場で預かり、すべての経営リスクを引き受け管理を行い、間伐等の施業は地元の森林組合が引き受けて実施され、また「森の学校事業」では、森と木と暮らしのつながりを楽しみながら学ぶツアーの実施や間伐材の販売等が行われています。
西粟倉村では、「100年の森林事業」について話を聞かせていただきました。
この事業は、西粟倉村の森林の多くが約50年生の人工林であることに目をつけ、村全体であと50年森林を管理し、「美しい100年の森林に囲まれた上質な田舎を実現する」ことを目的として、平成21年4月より開始されています。
(社)兵庫県治山林道協会では、中国自動車道以北の森林基幹線沿線の豊かな自然を利用した森林ツーリズムについて話を聞かせていただきました。
林道を利用したウォーキング等のツアー開催や開通している林道を利用した沿線のツーリズム資源等を調査し、林道の多様な楽しみ方について紹介する「森林ツーリズムマップ」の発行等をされています。
各ツアーとも非常に人気が高く定員の数倍から十数倍の応募があるそうです。
自然を利用したツアーにたくさんの人々が参加するなど、森林散策や森林浴への期待が高まりつつあるため、林道を地域資源と位置づけ、新たな取り組みを展開し、山林の活性化を目指されています。
今回の研修会では、上記三か所で話を聞かせていただきました。
三か所とも独自の取り組みをされており、非常に勉強になりました。
また、目的地までのバスでの移動時間を利用し、参加者一人ずつ自己紹介と仕事をしていく上での考え、要望等を自由に話す機会がありました。県、市町村、林業団体等さまざまな所から参加者があり、一人一人違った話を聞くことができましたが、森林・林業を今よりもよいものにしようという気持ちは皆同じであると感じました。
(協)兵庫県木材センターでは、センターの概要について話を聞いた後、実際に原木が加工されていく様子を見学させていただきました。
平成20年4月に設立された工場は、ワンウェイ式製材ラインにより超高速で製材され、高い生産性を実現した事や木くず焚きボイラーを導入し樹皮・木くずを有効利用することで原材料の廃棄物をなくし、化石燃料を極力使わないことで、環境に配慮する事等の特徴があります。