新年のご挨拶

全国森林組合連合会

代表理事会長 村松二郎 

令和年 年頭ご挨拶

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 日頃から皆様には、本会の運営につきまして、格別のご理解、ご協力をいただいておりますこと、心より厚く御礼申し上げます。

 昨年は、台風19号をはじめとする相次ぐ台風の襲来、その他多くの自然災害が発生し、日本各地に甚大な被害をもたらしました。

 お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 また、例年に比べ梅雨明けが遅く、長雨が続いたことで、農作物等が生育不良になるなど、一般生活に多大な影響を与えました。

一方、昨年は元号が「平成」から新たに「令和」を迎える中、林業界にとっても大きな節目の年になりました。

かねてより林業界が待望していた、「森林環境(譲与)税」が創設され、「森林環境譲与税」を財源とした「森林経営管理制度」がスタートし、一部市町では森林所有者への意向調査等も着手されています。森林組合系統では「意欲と能力のある林業事業体」として、森林経営管理制度が円滑に進められ、県内の森林整備が促進されるよう、引き続き市町と連携して取り組んでいく必要があります。

また、三重県単事業のうち「災害に強い森林づくり」を進める「みえ森と緑の県民税」が5年間延長の上、市町連携枠や獣害対策などの事業が充実されており、引き続き「災害に強い森林づくり」に協力していく所存です。

一方、戦後に造林した人工林は本格的な利用期に達し、利用間伐や主伐再造林が積極的に行われていますが、今なお森林資源の多くが循環利用には至っていないのが現状です。

このため県産材の更なる需要拡大の実現に向け、安定的な県産材供給体制の構築を目指し、ICT技術の活用も含めた「林業イノベーション」を推進し、施業の集約化・効率化を図っていくことが不可欠です。

われわれ森林組合系統として、関係諸機関と緊密に連携し、資源の循環利用と適切な管理及び人材の確保・育成等を推進することで「林業の成長産業化」の実現に取り組んで参りたいと考えておりますので、会員の皆様方のご支援、ご協力を賜りますことをお願いいたしますとともに、皆様方のご多幸、ご健勝を祈願しまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 




謹んで新年のお慶びを申し上げます。

平素は、全国森林組合連合会の業務運営につきまして特段のご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は、相次ぐ台風の襲来や多発した集中豪雨など、自然の猛威に晒された一年となりました。

残念ながら多くの尊い命が犠牲となり、住み慣れた生活基盤や我が国の柱となる生産基盤に甚大な被害が発生し、今なお、復旧・復興の途上にあります。

お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災地の皆様に心よりお見舞いを申し上げ、関係各位の復旧・復興へのご尽力に敬意を表します。

森林組合系統といたしても、一致協力して復旧・復興に取り組むとともに、事前防災、減災に向けての緑の国土強靭化を強く推し進めていかなければならないと考えております。

さて、昨年は令和の新たな御代を迎えましたが、森林・林業界にとりましても、永年の悲願であった森林環境税が創設され、森林環境譲与税が各自治体に初配分となり、森林経営管理制度の運用がスタートするなど、まさに新時代といえる大きな節目の一年となりました。

こうした中、森林組合系統では、森林所有者への意向調査や、意欲と能力ある林業経営者への登録など、森林経営管理制度への対応を進めてきたところです。 

一方、林道等の路網整備は未だ遅れており、林業生産基盤を早急に整えていく必要がある他、境界不明や所有者不明森林の増加に対し、ICT技術の活用も含めた林業イノベーションを進め、林地情報の活用や施業の集約化・効率化を図っていかなければなりません。

人口減少社会に突入する中、林業技能者をいかに確保するかという課題に対しましても、緑の雇用等の人材確保・育成事業の拡充に加え、安全で魅力ある職場へと就労環境の改善を図っていく必要があります。

また、森林組合経営基盤の強化に向けた制度改正の検討が進められており、地域の森林管理主体である我々森林組合系統が、組合員森林所有者の負託に応える協同組合として、事業連携強化や経営安定化に向け積極的な取り組みを進めていくためにも、系統の在り方を模索し、将来像を確立していかなければなりません。

そして、森林組合系統は、健全な森林を未来にどう残していくのかという課題と責任を負っており、伐って、使って、植えて、育てるという林業の健全な循環を通じ、SDGsの目標である持続可能な社会の実現に貢献していくことが求められます。

これらについては、昨年十月に開催した全国森林組合代表者大会において大会決議を行い、森林組合系統がこれまで培ってきた技術と能力を最大限に発揮し、災害からのいち早い復旧・復興と林業の成長産業化に取り組み、組合員と地域の信頼に応えていくことを打ち出したところです。

また、平成二十八年度から取組を開始した系統運動「森林・林業・山村未来創造運動」については最終年度を迎えるところであり、効率化や基盤整備、販売・供給体制の構築、労働安全やコンプライアンスなどの所要の目的達成に邁進するとともに、次期運動方針の策定を進めてまいります。

最後に、森林組合系統活動への引き続きのご指導、ご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、本年が皆様お一方お一方にとって、幸多き素晴らしい一年となりますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

三重県森林組合連合会 

代表理事会長 上田 和久